デビルな先輩
※注意※
年下ヒロイン(一つ下)のヒロインが赤也に片思いする話!
赤也の性格がかーなーり悪いです。純情な乙女心を思いっきり踏みにじります。
それでも良いと言う勇敢なお嬢さんのみドーゾ。
更新は不規則。また続くかも分からない話です。
でもどんなに無茶苦茶言われたって、どんなにどん底に突き落とされたって、それでも私は悔しいくらいに赤也先輩が大好きなんだ。
私の心を上げるのも下げるのも、先輩だけ。きっとその事に先輩は気づいてる。分かってて私を試してるんだ。…なんて性格悪いんだろう。そう思っても、どうしても嫌いになれない私の好きな人。
出会いは私が当時七歳だった頃。一つ上のお兄ちゃんが友達を沢山引き連れてウチにきたのがきっかけ。沢山の男の子たちの中で、赤也くんはひときわ目を惹く存在だった。「こんちわ」と笑った顔はまるで天使のようだと子どもながらに思って、その笑顔にノックアウト。『彼女にして!』と、その瞬間私の夢は『将来は素敵なお嫁さん』から『赤也君のお嫁さん』となった。
そんな私に赤也君は『ん、もうちょっと身長が高くなったらな』と笑っていったのだ。
それが、一番初めの赤也君が私に言った『指令』だった。まだ、幼かった私は、その先輩の天使の笑顔にまんまとだまされてしまったのだ。
…蓋を開ければ天使なんて冗談じゃない。…彼は、悪魔だった。
そんなこんなで中学生になった。念願の立海大に入学した私は、入学式を終えた足ですぐさま赤也くんの元へ。
『赤也君!彼女にして!』彼の姿を見つけすぐさま出た言葉は何度目かの告白。そんな私に『赤也君じゃなくて先輩だろ?敬う心ももってねーのかよ』冷たい言葉。それから私は赤也君を先輩と呼ぶようになった。…結局告白はスルーされた。
中学1年*7月---中学生活も順調に思われたある日、私はいつものように赤也先輩の指令をこなしていた。『立海大生徒が誰もが一度は食べてみたいと思われる毎日限定五十個の幻のパンが食べたい』なんて言われたからさー大変!急いで購買部にダッシュ!買ってきた私は赤也先輩にいつもの猛アタック。そしたら先輩、『女は巨乳じゃねえと』なんて言うの。私はこれでもBカップだっつーの!!!
中学1年*8月---あれから新たな指令『Dカップ』を目標に毎日毎日雑誌や口コミ情報を頼りに頑張ってついにDカップ!!…なんてそんな人生甘くない。でもだからって私の胸が大きくなるまでアタックをとめてしまったら赤也先輩はいなくなってしまう。そんな時、友達から聞いた耳より情報。……だけど、簡単に騙されてくれるはずもない。
中学3年*1月---受験勉強もバッチリ!今日は新年。受験生の私にとっては願掛けって大事だと思うんですよ。今年も一緒に行く相手っていうのがお兄ちゃんなのはちょっと(かなり)悲しいけれど…なんて思ってたら、ピンポーンってインターホンが。も、もしかして!?
高校1年*4月---月日は経ち、私もとうとう高校生。赤也先輩に課せられた『高校入試首席で合格』と言う目標と、三年前からの指令である『Dカップ』両方の成果を見てもらうために、式直後、赤也先輩のクラスに行った。これでようやく念願の両想い!晴れて夢だった『赤也くんのお嫁さん』の通過点である恋人に昇格してもらえるものだと、信じて疑わなかったのに。
高校1年*12月---恋人達のクリスマスイブ。赤也先輩に彼女が出来たと本人から聞かされた私にとっては地獄の日。冬休みに入ってもなおブルーな気持ちは拭い去れなかった。そんな時、届いた一通のメール。それは大好きな大好きな赤也先輩からの……不吉なメッセージ。
高校1年*2月---あの屈辱的なクリスマスから二カ月経ったこの日。そう、それは乙女の日「バレンタインデー」我ながら上手に出来たチョコレートケーキで先輩のハートを狙い撃ち!名づけて、胃袋で男のハートがっちり大作戦の決行だ!恋する乙女が強くなる日、それが2月14日なのです!(本作は13日です)
こんなにこんなにこんなに先輩が好きなんだよ!先輩しか考えられない。
だからそんなに意地悪しないでいい加減
『彼女にしてよ!』